解説

平安グッド・ドクターは、中国の大手保険会社平安保険が出した無料アプリである。医療にかかわる一連の流れをオンライン上で解決できる機能を持つ。例えば、具合が悪い場合、まず「快速問診」という機能で、直接医師とチャットで問診を受けたり、患部の写真を送信することができるため、病院に行くべきか、適切な診療科はどこであるかなどがわかる。そして「探医生」という機能では、病院単位ではなく医師単位の口コミや評価を確認できるので、そこから判断して予約後に受診する。さらに「閃電購薬」というECで処方薬の注文まで行えることができる。このアプリの誕生で、そもそも自宅療養で済む軽症の病人が病院を訪れることが減少したため病院の混雑緩和につながり、さらに大病院に集中することなく近隣のクリニックに患者を分散させられるなど、中国の医療事情に大きく貢献した。

使用例

中国の平安グッドドクターは、AI技術を利用した医療プラットフォームで、3億人以上のユーザーを抱えている。

監修者プロフィール

数年前、アジアのシリコンバレーと呼ばれる深センでは、日本企業が深セン企業を視察するブームが起こっていました。その時、私は同時通訳として、日本企業視察団の人たちと一緒に様々なスタートアップや起業事例に触れる機会に恵まれました。大手日系企業で働く中で、数々の企業の創新創業のパワーに感動して、深センに進出。現在は、IngDanアカデミー編集長として、深センを拠点に、中国パートナー企業の開拓・関係強化、調査やリサーチ、最新DX情報の発信を行っています。

聂 宏静（Nie Hongjing）
IngDanアカデミー編集長