最新のITテクノロジーの導入方法とは

2021年8月31日

ITテクノロジー

最新のITテクノロジーを導入するには、導入事例を参考にするのが一番の近道です。

2021年現在の最新テクノロジーには、ビッグデータの活用、AI、5G、これらを複合的に運用するDXなどがあります。

先端技術を導入することで、例えば窓口業務のAI化により人員を削減することができます。他にも、ドローンを使用した輸送など、多様なITテクノロジーが存在します。最新のITテクノロジーを導入するために、どのような種類のテクノロジーがあり、導入することで生じるそれぞれのメリットを把握しておく必要があります。

1.2021年最新のITテクノロジーを紹介

最新のITテクノロジーに挙げられるのは、以下のとおりです。

(1)ビッグデータ
ビッグデータは、主にインターネットを通じて蓄積されるSNSや検索履歴などの膨大なデータです。
データを解析することで個別マーケティングなどに応用することができます。

例えば、31歳でマンションに住んでいる男性に向けた広告を検討する場合、どんな媒体・時間・位置に広告を出すのが最も効果的かをビッグデータの解析により知ることができます。

(2)AI
AIは、人間の行動をソフトウェアにより再現し、ロボットなどに対して、従来では考えられないほど複雑な行動を指示・実行するものです。

自動運転車やドローンによる農薬散布など、従来は人間が行っていた仕事をAI搭載の機械で実施する事例があります。

(3)5G
5Gとは通信回線の世代を示します。
高速でタイムラグが生じない通信回線を提供するものです。

なお、5Gとは、通信規格が第5世代であることを示しています。実用化が進んでいる技術ですが、更に次世代の通信規格として6Gの開発も進んでいます。

(4)DX
DXとはデジタルトランスフォーメーションと呼ばれる概念です。
先に解説しましたビッグデータやAI、5Gといった先端技術を複合利用し、ビジネスモデルや企業風土自体の変革を目指すものです。

(5)自動運転
自動車の運転をシステムが代行する技術です。
アメリカ、カリフォルニア州では、GM Cruiseが無人タクシーのサービス許可を得るなど、各国の競争が著しい分野です。

(6)3Dプリンター
従来の紙(平面)に印刷するプリンターと異なり、3次元で立体的に出力することが可能なプリンターです。
小型のものだけでなく、現在では車や建築物まで出力可能なプリンターがあります。

(7)VR・AR
VRはヘッドセットの映像などから、自分が仮想世界にいるような感覚を得られるシステムです。ARは端末を用いて、実在する風景に端末の映像を重ねて表示する機能です。

どの先進技術も、単体でもイノベーションを起こすポテンシャルを保持していますが、AIと自動運転、5GとVRなど、最新のテクノロジーをかけ合わせることでその価値を大きくすることができます。このため、先端技術を複合的に利用するDXに関心が集まっています。

2.最新のITテクノロジーを導入した成功事例

成功事例

最新のITテクノロジーであるDXを用いた成功事例として、中国にある深セン空港のスマート空港化を紹介します。

深セン空港では、AI・IoT・ビッグデータといった最新技術を活用することでスマート空港を構築しています。空港のスマート化により、乗客、スタッフ、双方が恩恵を受けています。
従来、搭乗するためには、チェックイン・手荷物預け・セキュリティ検査・搭乗と、4つの手続きが必要でした。

手続きの簡略化のために、顔認証システムを活用し、乗客が並ぶ時間を20%減少することに成功しています。スタッフ側も、同手続きにかかる人手を50%削減することができています。加えて、空港内部での買い物にもシステムを用いて、顔認証により支払いができるようになっています。

また、この顔認証システムを用いて顧客ごとにデータ化、それぞれに合うサービスを提供する予定です。
本事例は、最新のITテクノロジーを用いることで、顧客・スタッフ双方の満足度、人件費の削減を達成できた成功事例といえるでしょう。

3.最新のITテクノロジーを導入する方法を紹介

最新のITテクノロジーを導入することにメリットを感じるが、どのように導入するのかが分からないという声もあります。

経営者側としては、既存のビジネスのどこにITテクノロジーを適用してよいかが分からず、従業員としては、慣れた仕事から新しいITのテクノロジーに起因する仕事にシフトする不安があります。
この場合、小さなデジタル化から始めるのをお勧めします。

例えば、FAXを止めて、メールでのみ受発注を行うといったデジタル化です。事務作業の軽減、及び管理の容易さは明らかで、現在ではユーザーインターフェイスが改善されて簡単に使用できるソフトも開発されています。

1つデジタル化に成功すれば、デジタル化のメリットに経営者、従業員双方が気付くことになります。
メリットに気付けば、経営者、従業員ともデジタル化への抵抗感は軽減されます。
経営者と従業員が協議し、現在のビジネスモデルの問題点を共有、ビジネスの根本からDX化で効率化を図ることができます。

4.まとめ

最新のITテクノロジーの種類と成功事例について紹介しました。
更に、ITテクノロジーを導入するための手順についても解説しました。

ITテクノロジーの導入は、効率を求める経営者と、仕事のやりやすさを求める従業員との意見のすり合わせが必要です。
ITテクノロジー導入のメリットを認識するとともに、多くの成功事例を学び、自社に適用可能なケーススタディを得ることが大切です。

IngDan Academyでは、深センにおける先進的な事例を豊富な写真・動画とともに、DXを中心としたITテクノロジーの専門家が解説します。無料で視聴可能なコンテンツもあるので、視聴してみてはいかがでしょうか。

著者プロフィール
数年前、アジアのシリコンバレーと呼ばれる深センでは、日本企業が深セン企業を視察するブームが起こっていました。その時、私は同時通訳として、日本企業視察団の人たちと一緒に様々なスタートアップや起業事例に触れる機会に恵まれました。大手日系企業で働く中で、数々の企業の創新創業のパワーに感動して、深センに進出。現在は、IngDanアカデミー編集長として、深センを拠点に、中国パートナー企業の開拓・関係強化、調査やリサーチ、最新DX情報の発信を行っています。

聂 宏静(Nie Hongjing)
IngDanアカデミー編集長

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