スマート空港 顔認証「ONE ID」でスムーズに通行できる

2020年7月31日

  「フライトの遅延が少なくなったなあ」といつも深セン空港を利用する方は、最近こう感じてきました。なぜ、このような変化は起こったのでしょうか?実は深セン空港はAI、IOT、ビッグデータ、クラウドコンピューティングなど最先端技術を活用することによって、スマート空港を構築し、フライトの遅延が少なくなると同時に、利用客にも多様な利便性をもたらしています。

  搭乗客にとって、スマート空港の利便性をもっとも実感できる技術はまさに顔認証となります。フライトに搭乗するため、チェックイン→荷物預け→セキュリティ検査→搭乗という4つのステップがあり、どちらも「人+身分証明書/搭乗券」が必要です。従来は、スタッフさんより身分の確認を行うのにかなり時間がかかり、長い行列が出てしまい、非効率でした。しかしながら、現在、深セン空港は、顔認証をチェックイン、荷物預け及び搭乗などで活用するにより、効率を大幅向上しました。データによる、チェックインと荷物預けの段階では、顔認証により、お客様の列並び時間を20%減少し、さらに、省人化50%も実現したそうです。それに加えて、搭乗客はミニプログラムで座席選択及びフライト情報確認も手軽にできます。また、空港内でのショッピング及び飲食も、顔認証での支払いが可能になり、顧客満足度の向上に大きな貢献をしていました。

(セキュリティ検査での顔認証機械)

  顔認証技術など様々な最先端技術がセキュリティ検査及び搭乗などプロセスでの活用は、従来の搭乗方法を一新しました。深セン空港は現時点で、国内線搭乗ゲートでのセルフ自動設備のカバー率は100%になり、顔だけで一人あたり1~2秒程度のスムーズな搭乗ができます。すなわち、顔でスムーズな移動を実現する「ONE ID」の活用と全体プロセスのセルフ体験は深セン空港において既に実現されました。

  未来に向けて、深セン空港はデジタルプラットフォームに基づいて、データ収集で顧客プロファイルを構築し、ビジネス及びショッピングにおける差別化のあるサービスを提供することで、顧客満足度を更に向上させる予定です。

 

著者プロフィール
数年前、アジアのシリコンバレーと呼ばれる深センでは、日本企業が深セン企業を視察するブームが起こっていました。その時、私は同時通訳として、日本企業視察団の人たちと一緒に様々なスタートアップや起業事例に触れる機会に恵まれました。大手日系企業で働く中で、数々の企業の創新創業のパワーに感動して、深センに進出。現在は、IngDanアカデミー編集長として、深センを拠点に、中国パートナー企業の開拓・関係強化、調査やリサーチ、最新DX情報の発信を行っています。

聂 宏静(Nie Hongjing)
IngDanアカデミー編集長

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