優点バス—オンデマンドバスモビリティサービス

2020年9月11日

普段通勤する際に、バス、地下鉄、バイクなど、スピードや快適さを考慮した上で通勤方式を選んでいると思いますが、深センでは、「優点バス」も選択肢の1つとなります。2016年9月に、モビリティネットワーク技術を生かしたオンラインで予約できるMaaS製品として、「優点バス」のアプリケーションはリリースされました。当サービスは都市のラッシュアワーやイベントに向けてプラットフォームが構築され、ビッグデータの分析によってデマンドのある市民たちに最適なルートをマッチングすることで、出発地、目的地、移動時間の一致する方に便利なオンデマンドのサービスを提供しております。

では、優点バスと通常の路線バスとの違いは?

 

通常の路線バスの長所を言えば、利用料金が安い、待ち時間は短いなどがありますが、その一方、短所もあります。運行ルートは規定されたことで柔軟性がなくなり、特に設定の悪いルートであれば、リソースの無駄にもなります。それに、すべてのバス停に停車することで時間がかかり、渋滞を起こしてしまうこともあります。また、ラッシュアワーで大量輸送が困難で、混んでいる状況の下で衝突になりやすく、快適性もなくなります。

一方、優点バスは利用客のデマンドの分析に基づき、ビッグデータ分析技術、ネットワーク技術及びIOT技術の活用によって、路線設定と随時調整できる「スマート化」を実現したり、通常バスのキャパシティー不足、カバー力不足というところを補って来ました。優点バスは深センバスグループ、滴滴出行(ディディチューシン)及び中国科学院深セン北斗応用技術研究院3つの企業リソースを集め、タクシー、専用車などリアルタイムな運営OD(オンデマンド)データを取得した上で、移動需要を捉えます。具体的に言うと、ユーザーは「優点出行」APPでデマンドを発信した後、優点はデータマイニングアルゴリズムを利用しデータ分析や展示を行い、需要の多いエリアにて乗降ポイントを選定したり路線選定したりします。また、ラッシュアワーの需要特徴や利用者数に合わせて路線の発着地を設定し、それに基づいて適切な運行ルートを計画します。以上をまとめると、優点バスは次の長所を持っています:

定時発車ー停留場での待ち時間をゼロに

快速で直通ー最適な運行ルートを持ち、中途では停車しなく、目的地まで直通

一人一席ー乗り換えはいらなく、乗車後はゆっくり休める

オンラインでの予約、リアルタイムに車両位置を確認でき、現場でチケットの購入はいらない

すなわち、優点バスはまるでバスと相乗りの組み合わせのようで、ネット予約車と比べてより多い輸送量、より安い運賃が設定されております。

 

では、予約方法・チケット購入方法は何でしょうか?

 

まずは「優点出行」APPを立ち上げ、「優点バス」をタップします;次に、一番近いルートあるいはお薦めのルートをチェックしたり、または乗降ポイントを入力してルートをチェックしたりすることでチケットをオンラインで購入します;適切なルートが見つからない場合は、APP下部の「新路線を提唱」をタップしましょう。参加人数は指定人数の60人に達すると路線は開設され、係員は参加者に通知します。

2019年6月まで、全国では累計1300便の優点バスが開設され、1日平均のチケット販売量は7万に上がり、プラットフォームの登録人数は6.5万人の規模となり、1日平均の利用人数は6.5万に達しています。それに、優点バスは70%で中国で座席利用率の一番多いオンデマンドバスになりました。

著者プロフィール
数年前、アジアのシリコンバレーと呼ばれる深センでは、日本企業が深セン企業を視察するブームが起こっていました。その時、私は同時通訳として、日本企業視察団の人たちと一緒に様々なスタートアップや起業事例に触れる機会に恵まれました。大手日系企業で働く中で、数々の企業の創新創業のパワーに感動して、深センに進出。現在は、IngDanアカデミー編集長として、深センを拠点に、中国パートナー企業の開拓・関係強化、調査やリサーチ、最新DX情報の発信を行っています。

聂 宏静(Nie Hongjing)
IngDanアカデミー編集長

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